#50 About Tiny

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#50 About Tiny

2018 Summer Collectionの中でご案内を始めた〈Tiny〉シリーズ。砂つぶのように小さなダイヤが留まったリングです。ただ、ダイヤのリングというイメージよりも、もっと馴染みの深い姿を描いてもらえたら……と思い、このJOURNALを綴っています。

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今回、この〈Tiny〉で特に力を入れたことがあります。それは風合いの探求です。一般的なダイヤのリングであれば「輝き」を一番の魅力に据え置くかもしれません。しかし、この〈Tiny〉では、落ち着いた輝きのオールドシングルカットのダイヤを選んでいます。内包物も入り、淡くて穏やかな光。本来、他のダイヤを引き立てるための脇役として使われるようなダイヤですが、その慎ましさに魅力があると思いました。日常に寄り添う小さな輝きです。

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そうしたダイヤを生かすには、器であるゴールドにも工夫が必要です。石の持つ自然な風合いに馴染む表情。そのヒントとなったのは、ヴィンテージが持っている深みでした。時間が生み出す"寂れた美しさ”。その佇まいを再現するべく、手仕事を丁寧に積み重ねていきました。今回の〈Tiny〉では、その表情がより美しく出るK18ゴールドのみでお仕立てしています。

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その風合いは、今回の新作として仕立てた〈Tiny〉を始め、現行で受注しているデザインの型でも実験的に行いました。上の《Rosier tapered ring》の写真を見て頂くと少し分かりやすいでしょうか。2本のうちの下一本が今回の最終仕上げです。デザインもローズカットダイヤという素材も変わりませんが、使い込んだような味わいを引き出しています。

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最初にお伝えした通り、これらはダイヤのリングというには、ささやかで慎ましい存在です。しかし、長年ずっと側にあったかのような、奥行きのある佇まいをしています。例えばご自分で愛用されているリングに重ねても、そこにある時間差を埋めるように馴染むことでしょう。新しくもすでに懐かしい美しさを、どうぞお楽しみ頂けたら嬉しいです。

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megumi kudo